空想

焼き魚

指輪が緩くなった。 2人で買いに行ったときには、これがぴったりだと思った。 まだ ...

頭皮

もうあとは家のローンを払うために、馬車馬のように働くだけだよ。 二十歳の私をベッ ...

肌色

小さいころ、おばあちゃんちの隣に小さな公園があった。 学校から帰るといつも遊びに ...

こども包丁

お母さんの手伝いが好きだった。 家族が着る洗濯物を畳むのが好きだった。 私が切っ ...

インスタントコーヒー

食パンを2枚トーストする。 一緒に買ったケトルでお湯を沸かす。 マーガリンとジャ ...

栄養士

いつからか、こんなにも、遠くなっていく。 見渡して独りだと気づいたときには声も届 ...

半袖

雨上がり、夏の匂いが無くなった。 じんわりと肌を冷やす湿度が通過する。 まだ半袖 ...

匂い

キャリーケースを開けた。 あの頃の匂いが、むわっと広がる。 忘れていた、使いかけ ...

右手

毛先だけ、茶色く染まった肩までの髪、後ろ姿、左手にエコバッグ、右手に息子。 左腕 ...