あたりまえ

私は出来ないことが沢山ある。
あれもこれも出来ないが、それが何だというのだろう。
私が出来ないことを非難するが、なぜ出来ると思ったのか聞きたい。
あなたの普通は私にはわからないし、私の当たり前も知らないくせに。
実は羽が生えていて空が飛べるとして、堂々と飛ぶわけがない。
背中が一面の鱗だったとして、片足ずつ取り外せるとして、あなたの前で見せないでしょう。
靴下の中で爪がキラキラ輝いていることも、昨日左肘を擦りむいたことも、誰にも話していない。
私は何も出来ないことを知っているし、それが一部だということもわかっていて、だから何でもどうでもない。
明日はきっと朝が来るし、暗いうちに私は眠る。
目を閉じても笑顔になれる、今日が好きだと思った。
いつか話せる日が来るのなら、それでも夜が来るのか教えて貰おうと思う。

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